私たちのミッション

虹の七色、外側からそらんじて言えますか?
雨が止んだ後には、 虹を探しに出かけてみませんか?

虹に抱くイメージと言えば、例えば、「希望への架け橋」などが想起されます。ふと見上げた先に、突如として現れる虹には、驚きと共に、なにか幸せな気持ちを与えてくれる不思議な魅力があります。

虹クリニックをご来訪なさる患者さまは、従来から「不妊症」に悩むカップルが主体でした。しかし、私共のミッションは、こうしたカップルのお役に立てることにとどまりません。

たとえば、がん治療を控えている方のために

体外受精技術を必要とするカップルが、必ずしも不妊症が理由とは限らないことの好例として、がん治療を控えている患者さまが挙げられます。がんの根治を目指す目的で、抗がん剤や放射線治療が実施されることがありますが、これらの治療には、男性の精子を造る働きや、女性の排卵のメカニズムを著しく損なう可能性がある問題点が指摘されています。
すなわち、治療により救済される命と引き換えに、思い描く個人の未来図が奪われかねないということを示唆しています。科学技術の発達した現在において、それが「命あっての物種」であるからという理由で、幸福を追い求めつつも、多少の妥協を払うことは当然求められることでしょうか?いえ、断じてそうではありません。虹クリニックは、日本産科婦人科学会の定める「医学的適応による未受精卵子または胚(受精卵)の凍結・保存を実施するART登録施設」です。がん治療に先立ち、精子・卵子あるいは受精卵の凍結保存する技術を介して、病気を克服した暁に皆さんが子どもを授かりたいという願いが叶う場所でありたいと思います。

たとえば、重い遺伝病の発症リスクがあるカップルのために

ご家族の中に、重い遺伝病の患者さまが集積する方々がいます。ご家族中で共有される遺伝子の変化により、子どもにも同様の遺伝病が引き継がせるリスクをもつカップルが存在します。着床前遺伝子診断の技術は、体外受精の技術を介して、疾患を発症するリスクの少ない胚を識別し、次世代に変異を伝播させることを予防する技術であり、やはりカップルは必ずしも不妊症とは限りません。虹クリニックでは、この様な遺伝病の子どもの発症のリスクに悩むカップルに、質の高い遺伝カウンセリングの実践と、その最先端の遺伝診療の提供を約束します。

多様なカップルそれぞれの願いを掲げる場として

多様な理由で、子どもを諦めそうなカップルがいます。ご主人が無精子症と診断されたから。手術で子宮を摘出してしまったから。卵管通過障害があると診断されたから。年齢が上昇してしまったから。虹クリニックは、それぞれの問題に対して、現時点で利用可能な選択肢の情報提供を通じて、多様なカップルへの最適かつ最大限のサポートを目指す場所です。

現代の生殖医療の役割が、“不妊症”に悩むカップルはもとより、あらゆる人々にとって無関係ではない事実が浮き彫りになりつつあります。あたかも、七色のスペクトルを構成する多様なカップルが、それぞれの希望のアーチをかけるべく、集い、そして願いを叶える場所を提供することこそが、私たちの目指すものです。

あなたの雨は、今なお降り続いているかも知れません。
でも、雨が止まずとも、虹探しの一歩を踏み出してはみませんか?

虹クリニック 院長
佐藤 卓