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その他の治療

胚盤胞移植

形態良好胚を子宮内に移植しても、なかなか妊娠しないケースがあります。
原因としては、胚が着床する直前の胚盤胞にまで発育せずに途中で止まってしまうことが考えられます。実際に胚は半分くらいしか胚盤胞に到達しません。
この様なケースに対して胚を胚盤胞になるまで(採卵後5-7日目まで)培養し、子宮内に胚移植するのが胚盤胞移植です。

目的

胚盤胞になる胚があるのか調べることとその胚盤胞を子宮内に移植して妊娠につなげるのが目的です。途中で発育が止まる胚を除いて移植するので、着床率が上がるのは当然です。

リスク

始まって約10年しか経過していない技術ですから、海外の論文でも出生児に対するリスクの有無を示すデータがまだあまり出ていないのが実情です。よって、むやみに妊娠率を上げるためにこの方法を採用するのは控えたいものです。
ただし、この方法が必要な方も多数いると思われます。日本では、この方法を用いて、かなりたくさんの赤ちゃんが生まれているのも事実です。

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精巣内精子回収法

(TESE)

射出された精液中に精子が全く認められない無精子症の方に対して、麻酔をかけつつ精巣組織の一部を切除して顕微鏡下にこれをほぐして精子を探しだし、顕微授精を行う方法です。 当クリニックでは、大橋正和医師が診察から手術まで一貫して担当します(荻窪病院にて対応)。

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卵管内胚移植法

(腹腔鏡下、子宮鏡下)

腹腔鏡を用いた胚移植法はZIFTと呼ばれ、子宮鏡を用いた胚移植法をh−TESTと呼んでいます。体外受精において子宮腔内に移植する胚は、4-8細胞胚であり、この時期の受精卵は卵管の中で発育しています。卵子や胚にとり卵管内環境が優れていることは以前から指摘されており、腹腔鏡を用いてGIFT法(精子と卵子を移植する方法)、ZIFT法が行われていました。その後、体外受精・胚移植により子宮腔内に胚を戻すという、からだに負担の比較的少ない方法でも妊娠する見通しがかなり高くなり、体外受精・胚移植が主流となりました。

ただし、受精後2-3日を過ぎると胚の状態が悪くなるケースや発育停止する胚が少なからずありますので、卵管の通過性が良好で胚盤胞移植を行っても妊娠しないケースでは、卵管内胚移植法をお勧めしています。ZIFTは腹腔鏡を用いた方法なので体に負担が少ないですが、子宮腔内に器械が入りませんので、子宮内膜の着床環境にその分負担をかけないと考えられます。h−TESTは入院も不要で子宮鏡検査と同様に実施しますので体の負担は小さいですが、子宮腔内に器械が入りますので着床環境の点から考えると、出来るだけ短時間で終えなければなりません。

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アシステッドハッチング

 

胚は透明帯を破るように細胞塊が脱出して(ハッチング)子宮内膜に着床します。良好胚を移植しても着床しない場合には、脱出障害が原因の1つと考えられます。凍結胚の融解胚移植の際に胚の透明帯の硬化が原因で妊娠しにくくなることがあるという報告があります。これらのケースに対しては、透明帯の一部分をレーザーを用いて開孔・菲薄化して着床し易くします。これをアシステッドハッチング (AHA)法といいます。

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子宮内膜を厚くする方法

着床しやすい子宮内膜の厚さは、排卵の頃に8−10mm以上が一般的な基準とされています。子宮内容除去術(いわゆる掻爬術)を受けたことがある方の中には子宮内膜が厚くならなくなってしまい、妊娠しにくくなるケースがあります。
当センターでは、子宮内膜が薄いことが原因で妊娠しにくい症例に対してホルモン補充療法とビタミンE療法をお勧めしています。

ホルモン補充療法

ホルモン剤(エストラーナ)を貼付して子宮内膜を厚くする方法です。月経周期初日からエストラーナを使用開始し、2枚から8枚に徐々に増やします。超音波検査で子宮内膜の厚さが8mmを越えたことを確認し、胚移植前にエストラーナを4枚に減量、プロゲステロン膣坐薬を開始(朝夕1個ずつ)して、胚移植日を迎えます。

ビタミンE療法

ビタミンEには抗酸化作用があり、酸化ストレスを生み出す活性酸素を抑制します。これにより子宮内膜の血管ダメージを減らすために血流を増やすと考えられ、子宮内膜を厚くする作用があるとされています。通常は、生理開始から排卵までビタミンEを内服します。
※ビタミンCを併用することもあります。

ペントキシフィリン療法

ペントキシフィリンは、微小循環改善と、血流改善の効果があり、子宮内膜に対する着床促進が期待されています。
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手術療法

(腹腔鏡下子宮筋腫切除術、子宮鏡下手術、卵巣チョコレート嚢腫のアルコール固定術)

腹腔鏡下子宮筋腫切除術

子宮筋腫により子宮内膜や子宮全体の血流が障害されると妊娠しにくくなると最近では考えられています。小さいものや1−2個の筋腫でも、タイプによっては、体の負担の少ない腹腔鏡下手術により子宮筋腫を取り除くことがあります。

子宮鏡下手術

子宮腔の形の異常や子宮腔内の癒着、内膜ポリープ、子宮筋腫があると着床しにくくなります。そこで、お腹を切らずに膣から子宮鏡下手術により子宮腔の形成、内膜ポリープ・子宮筋腫の除去を行います。

経膣的アルコール固定術

子宮内膜症があると体外受精成績が下がるという報告や卵巣チョコレート嚢腫があると排卵や卵発育が阻害されるという報告があります。、超音波画面で確認しながら経膣的にチョコレート嚢腫の内容液を穿刺・吸引し、代わりに高濃度アルコール液をしばらく注入して嚢腫の袋の壁を固定し(細胞を死滅させ)、子宮内膜症を治療します。麻酔は腰椎麻酔(腰からの麻酔)を用い、手術には約1−1.5時間かかります。卵巣チョコレート嚢腫に対しては、腹腔鏡下手術(嚢腫切除術や嚢腫壁焼灼術)を行う場合もありますが、卵を作る卵巣実質が減らないように注意しなければなりません。

内視鏡下手術別の術後妊娠率

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胚移植困難例の特殊治療

(子宮頸管拡張術、子宮鏡下頸管形成術)

子宮頸管の著しい狭窄・屈曲により強い痛みや出血を生じて、胚移植が困難となり妊娠しにくくなることがあります。この様なケースに対して、当クリニックでは次の2方法をお勧めしています。

子宮頸管拡張術

胚移植の1−3ヶ月前に、静脈麻酔下に細い器械を用いて徐々に子宮頸管を拡張する方法です。約5−10分で終了します。手間はあまりかかりませんが、比較的短期間で元の状態に戻る可能性があります。

子宮鏡下頸管形成術

全身麻酔下に子宮鏡で子宮頸管の狭窄・屈曲部位を切除し、形成を行います。この方法は体への負担が多少ありますが、長い期間の効果の持続が得られます。
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2段階胚移植法

子宮腔内や卵管内に胚が存在することが着床環境を向上させるというデータに基いて実施されている胚移植法です。 方法としては、採卵・媒精後2-3日の胚を子宮内に1個移植し、採卵後5-6日目に胚盤胞を1個移植します。 この治療法は、胚盤胞移植のケースで途中での発育停止によるキャンセルを無くす目的で選択されたり、胚盤胞移植不成功例で効果的と考えられています。

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